酪農家を新卒1年目で辞めたい!転職できる理由と退職するかの判断基準
2026.11.05
動物と自然が好きで牧場を選んだのに、早朝の仕事で体がもたず、休みも取りにくい。相談できる人もおらず、「辞めたら後悔する」「牛の世話しかしていない自分に次の仕事はあるのか」と悩んでいるのではないでしょうか。
酪農の仕事を早く辞めても、転職は可能です。牛の異変に気づく観察力や搾乳時の衛生管理、機械を扱った経験は、ほかの仕事でも活かせます。
辞めるかの判断基準と経験を活かせる転職先、退職までの進め方を知り、自分に合う選択を考えましょう。
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目次
新卒1年目で酪農家を辞めたくなる理由
新卒1年目で酪農家を辞めたくなる理由は、体力・休み・給料・人間関係の大きく4つに分けられます。この記事でいう酪農家は、牧場に雇われて働く人です。
- 朝が早く体力がもたない
- 休みが少なく牧場から離れられない
- 給料が少なく先が見えない
- 家族経営の牧場で人間関係に逃げ場がない
朝が早く体力がもたない
早朝から始まる作業と、体を使い続ける負担が重なると、酪農の仕事を続けるのがつらくなります。早起きを覚悟して就職しても、実際の疲れが想像を超えることはあるでしょう。
搾乳や餌やりは早朝に始まり、夕方の搾乳までさまざまな作業が続きます。重い餌や機材を運ぶほか、暑さや寒さの中での作業も避けられません。牛に蹴られたり、足を踏まれたりしないよう、常に気を張る仕事でもあります。
糞尿の処理や牛舎の掃除では、においが作業服だけでなく髪にまで付くこともあります。仕事が終わっても、洗濯や入浴に手間がかかり、ゆっくり休む時間を持ちにくい点も負担です。
休みが少なく牧場から離れられない
休日も牛の世話が気にかかり、牧場から離れて過ごしにくいことが、辞めたい理由になります。毎日世話が必要なため、好きな日に休んだり、まとまった休みを取ったりするのが難しい職場もあるでしょう。
牛の出産や病気があれば、休日でも呼ばれることがあります。地方の牧場で暮らしていると、友人や家族と会う機会も減り、仕事以外のつながりを持ちにくくなるものです。
最初の会社を辞めた若年労働者のうち、「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった」と答えた人は28.5%でした。(※1) 休めるかどうかは、仕事内容が好きかどうかとは別に、働き続けられるかを左右する条件といえます。
給料が少なく先が見えない
仕事の負担に給料が見合わず、将来の暮らしを考えにくいことも、酪農家を辞めたくなる理由です。朝から夕方まで体を使って働いても、生活に余裕を持てなければ、結婚や子育てを考えたときに不安を感じるでしょう。
牛の病気やけがは、牧場の収入にも響きます。牛の健康を預かる責任は重いのに、自分の給料がどう上がるのか見えないと、努力の先を描きにくくなります。
最初の会社を辞めた若年労働者のうち、「賃金の条件がよくなかった」と答えた人は21.8%でした。(※1) 生活を支える給料への不満も、仕事を続けるかに関わる理由のひとつです。
家族経営の牧場で人間関係に逃げ場がない
家族経営で働く人が少ない牧場では、合わない相手とも毎日顔を合わせるため、人間関係の負担が大きくなりがちです。経営する家族の考え方や距離感に合わせようとして、気をつかい続けることもあるでしょう。
仕事を教える相手が経営者本人しかいなければ、わからないことも聞きにくくなります。経験の長い人と比べて「自分は何もできない」と感じても、その気持ちを話せる相手がいない状況です。
最初の会社を辞めた若年労働者のうち、「人間関係がよくなかった」と答えた人は26.4%でした。(※1) 仕事を教わる相手との関係がつらいと、作業を覚える負担に、質問することへの緊張まで重なります。
新卒1年目で酪農家を辞めても転職できる?
新卒1年目で酪農家を辞めても、転職は可能です。
酪農家の経験だけで応募できる求人はある
酪農の経験だけでも、未経験者を受け入れる求人に応募できます。ほかの職種で働いたことがなくても、牧場で身につけた力を伝えることは可能です。
正社員の採用担当者を対象とした調査では、第二新卒を採用している企業は60.9%でした。(※2) 酪農から別の仕事を目指す人にも、就業経験の浅い若手を対象とした採用枠を探す道があります。
牛の仕草や食べ方から異変に気づく力は、観察力です。搾乳の手順や衛生の基準を毎日守ってきた経験は、決められた作業を正確に続ける力として説明できるでしょう。
トラクターなどの機械操作や飼料の管理も、牧場で積んだ職務経験です。早朝から決まった時間に作業を進めてきた段取りや体力も含めれば、「牛の世話しかしていない」と考える必要はありません。
短期離職は問題にならない
第二新卒向けの求人なら、短期離職だけを理由に応募をためらう必要はありません。短い期間で会社を辞めた人の応募を前提にした採用だからです。
選考では、質問に沿って会話ができるか、これまで取り組んだことと今後やりたいことに筋が通っているかが見られます。仕事をすぐに任せられる経験より、若さや新しいことを覚える力を重視する企業もあるでしょう。
第二新卒を採用する理由として、「新卒人材が充足できない」を挙げた企業は53.4%で、最も多い回答でした。(※3) 企業には、新卒採用で集めきれなかった若手を第二新卒として迎えたいという狙いもあります。
新卒で正社員として入った会社を3年未満で辞めて転職した18〜25歳への調査では、最初の会社の在籍期間が1年未満だった人は48.2%でした。(※4) 短い在籍期間でも、次の仕事につなげた人は実際にいます。
※3 出典:マイナビキャリアリサーチLab「企業人材ニーズ調査2024年版」(第二新卒を採用する企業への調査)
※4 出典:【スタッフサービス・ホールディングス調べ】「新卒3年未満で正社員を退職した若年層の意識調査」(2025年6月・インターネット調査・706人)
新卒1年目で酪農家を辞めていいかの判断基準
新卒1年目で酪農家を辞めていいかは、今のつらさが時間の経過で改善されるかを基準にしてください。
つらさの原因と、負担が軽くなる時期を見通せるかで整理すると、判断しやすくなります。
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| 改善の見込み | つらさの例 | 区切り |
|---|---|---|
| 見込みがある | 作業への不慣れ・収穫期の忙しさ・早起きへの不慣れ | 作業の習得時期・収穫終了時期・体が慣れる見通しの時期 |
| 見込みがない | 固定された人数による負担や人間関係・休みと給料の仕組み・牛舎の設備による身体的な負担 | 時間がたっても同じ条件が続く見通し |
眠れない、食べられないなど体調に出ているときは、この基準で判断するより先に、医療機関の受診を検討しましょう。
時間の経過で改善されるならその時期まで待つ
負担が軽くなる時期を具体的に見通せるなら、その時期まで待つ判断ができます。たとえば、牧草の収穫が終わる時期や、牛の扱いと作業の順番を一通り覚える予定の時期が目安です。
早起きへの負担も、体が慣れて軽くなってきているなら、生活のリズムが整う見通しの時期まで様子を見る余地はあるでしょう。
待つなら、「収穫期が終わったら考え直す」など、区切りを決めておくことが大切です。その時期が来ても負担が変わらなければ、待つ理由を見直しましょう。
時間がたっても改善されないなら転職を考える
牧場の人数や働く仕組みがこの先も変わらないなら、転職を考えてかまいません。在籍期間が長くなっても、休みや給料、人間関係の条件が自然に変わるとは考えにくいためです。
牛舎の方式や設備は、作業時の体への負担にも関わります。慣れても重い物を運ぶ作業が減らず、同じ人数で回し続けるなら、負担も残るでしょう。
動物と自然が好きな気持ちと、今の働き方が合わないことは分けて考えてよいものです。好きな気持ちを否定せず、続けられる働き方を選びましょう。
体調に出ているなら先に医療機関の受診を検討する
眠れない、食欲がない、涙が出る日が続くなどの変化があるなら、退職の判断より先に医療機関の受診を検討してください。収穫期が終わる時期や、仕事に慣れる時期まで我慢する必要はありません。
受診するときは、いつからどんな変化があり、睡眠や食事、仕事にどう影響しているかを伝えましょう。症状から自分で病名を決めず、体の状態や仕事を続けられるかの判断は医師に委ねることが大切です。
新卒1年目で酪農家を辞めた際のおすすめの転職先
新卒1年目で酪農家を辞めた際のおすすめの転職先は、次の3つです。
- 搾乳と衛生管理の経験が活かせる食品工場の製造職
- 牧場の現場を知る経験が活かせる農業機械の営業
- 牛の体調を記録した経験が活かせる一般事務
搾乳と衛生管理の経験が活かせる食品工場の製造職
食品工場の製造職とは、牛乳や乳製品、加工食品などを、決まった手順と衛生の基準に沿って作る職種です。搾乳機器や牛舎を清潔に保ち、毎日同じ手順を守ってきた経験が活かせます。
たとえば、機械を使う前後の洗浄や、作業中の汚れを防ぐ意識は、食品を安全に作る仕事にもつながるでしょう。食の生産に関わりたい気持ちを、別の現場で活かせる転職先です。
牧場の現場を知る経験が活かせる農業機械の営業
農業機械の営業とは、トラクターや搾乳機器などを、農家や牧場に提案して販売する職種です。機械を日常的に使い、牧場で何に困るのかを見てきた経験が、相手の要望を聞く場面で活きます。
操作のしやすさや掃除の手間など、使う側が気にする点を想像しやすいことは強みでしょう。機能を並べるだけでなく、現場の作業がどう変わるかを相手の目線で説明できます。
牧場での作業から仕事の内容を変えつつ、農業や酪農に関わり続けたい人に向く選択肢です。
牛の体調を記録した経験が活かせる一般事務
一般事務とは、書類の作成やデータの入力、電話対応などで会社の仕事を支える職種です。牛ごとの体調や搾乳量、餌の記録をつけてきた経験を、正確に情報を扱う仕事に活かせます。
記録の抜けや数値の違いに気づく習慣は、入力内容や書類を確かめる場面でも役立つでしょう。毎日の変化を残し、ほかの人が確認できるようにしてきたことも共通する経験です。
屋内で座って働く時間が長く、暑さや寒さ、雨などに左右されにくい働き方を選べます。
酪農家を新卒1年目で辞めたい方におすすめの転職エージェント
酪農家を新卒1年目で辞めたい方におすすめの転職エージェントは、第二新卒エージェントneoです。未経験から応募できる求人があり、担当者と一緒に自分の強みや向いている仕事を考えられます。
ほかのサービスも含めて比べたい人は、第二新卒におすすめの転職エージェントも参考にしてください。
第二新卒エージェントneoの対象は、19〜29歳の第二新卒・既卒・フリーターなどです。(※5) 新卒で牧場に就職し、早い時期の転職を考えている人も相談できるサービスです。
「次も休みや待遇で苦しむ職場を選んでしまいそう」と不安な人には、紹介する企業の確認方法も判断材料になるでしょう。第二新卒エージェントneoは、社会保険がない、離職率が高い、若手を育てる環境がない企業とは取引しないとしています。担当者が実際に訪問した企業だけを紹介しているため、職場の雰囲気を聞いてから応募を考えられます。
応募時には、自己PRや志望動機の作成、書類の添削も受けられます。書類選考の通過率は94.7%でした。(※6) 酪農の経験をどう書けばよいかわからない人も、担当者と内容を整理して応募書類を作れます。
面談はWEB・電話でも可能で、面接日程の調整も任せられます。登録したあとはそのまま面談の日時を予約でき、地方に住んでいる人も使えます。
転職するか決めていなくても、相談だけで利用できます。登録後はそのまま面談日時を予約できるので、まずは牧場での経験から応募できる仕事を聞いてみましょう。
※5 出典:第二新卒エージェントneo 公式サイト(公式の登録画面の表示)
※6 出典:第二新卒エージェントneo 公式サイト(2023/3〜2024/2に面談した人)
新卒1年目で酪農家を辞めるときの3ステップ
新卒1年目で酪農家を辞めるときは、転職先を見つける、上司に伝える、退職する、の3ステップで進めてください。
1. 働きながら転職先を見つける
収入を確保しながら求人を比べるため、基本は在職中に転職先を探しましょう。次の仕事が決まってから辞めれば、貯金を使って過ごす期間を短くできます。
朝と夕方の搾乳の間に長めの中休みがある牧場なら、一般の会社の営業時間にWEB面談やWEB面接を入れやすいでしょう。地方に住んでいても、WEB・電話に対応する相談先や企業なら、移動せずに話を進められます。
毎日の残業で活動する時間がない人や、体調を崩している人は、先に辞めて休んでから始めてもかまいません。体調に不安があるときは受診を検討し、休める状態を整えることを優先してください。
2. 内定が出てから上司に伝える
内定が出て入社日が決まったら、直属の上司に退職の意思を伝えましょう。家族経営の牧場では、経営者本人に直接話すことになるでしょう。
同僚や先輩に先に話すと、上司へ間接的に伝わり、話がこじれることもあります。退職日を相談したいことを、本人へ落ち着いて伝えるのが基本です。
人手が足りない牧場では、引き止められることもあるでしょう。昇給や配置換えなど具体的な提案なら、持ち帰って考える余地はあります。「今は時期が悪い」といった曖昧な言葉で、決めた気持ちを変える必要はありません。
期間の定めのない雇用で働く正社員は、2週間前までに申し出れば、会社の承諾がなくても退職できます。(※7) 人手不足を理由に話が進まないときも、退職の期限を考える目安になります。
自分では言い出せない人や、強い引き止めで話が進まない人には、退職代行を使う方法もあります。退職代行は、本人の代わりに会社へ退職の意思を伝えるサービスです。弁護士に頼むと、有給休暇の消化など、会社との交渉まで任せられます。
自分で辞めると言えないなら
弁護士法人ガイアの退職代行
- 弁護士が会社とのやり取りを代わりに行う
- 有給消化や未払いの残業代の交渉もできる
- 入社したばかりでもLINEで相談できる
※相談は無料。依頼する場合の料金は25,300円から(弁護士法人ガイアの退職代行 公式サイト)
3. 就業規則に合わせて退職日を決める
就業規則で退職を申し出る期限を確認し、次の会社の入社日から逆算して退職日を決めましょう。牧草の収穫期などの忙しい時期は、無理のない範囲で避けると引き継ぎを進めやすくなります。
住み込みや寮で働いている人は、退職に伴う退去日も確認してください。次の住まいを先に決め、退職日と寮の退去日を合わせておけば、仕事を辞めたあとも落ち着いて生活を始められるでしょう。
雇われてから6か月続けて働き、全所定労働日の8割以上出勤した正社員には、最低10日の有給休暇が与えられます。(※8) 有給休暇の残りと取得希望日を確認し、引き継ぎに使える日も押さえましょう。
後任が迷わず作業できるよう、担当している仕事は次の内容を記録にまとめてください。
- 牛ごとの癖や、扱うときに気をつけていること
- 搾乳の手順や、機械を扱う際の確認事項
- 最近の体調の変化や、継続して見ておく必要があること
記録を後任や経営者に渡し、必要な引き継ぎを済ませて、決めた日で退職しましょう。
新卒1年目で酪農家を辞めたい人のよくある質問
動物が好きで選んだ仕事を辞めたら後悔する?
後悔しにくいのは、今の働き方の何が合わないのかを確かめてから決めたときです。辞めたいと思った勢いだけで決めず、つらさが時間の経過で改善されるかに照らして考えましょう。
動物が好きだったのか、自然の中で働きたかったのか、食の生産に関わりたかったのか。選んだ理由を振り返ると、次の仕事でも大事にしたいことが見えてくるでしょう。
牧場を辞めても、そこで積んだ経験は残ります。農業や食品に関わる仕事を選び、関心を持ち続ける道もあります。
人手が足りない時期でも辞めていい?
人手が足りない時期でも、退職を申し出てかまいません。人員を確保するのは牧場側の役割であり、自分だけで解決しようとする必要はないでしょう。
「この時期まではいてほしい」と頼まれても、次の会社の入社日や自分の体調を踏まえ、対応できる範囲で考えることが大切です。担当する牛の記録を引き継ぐことは、牧場が後任を受け入れる準備にもつながります。
退職の手続きは、雇用契約の期間の有無と就業規則を確認して進めましょう。
1年たつまで辞めないほうがいい?
辞めたい気持ちが固まっているなら、入社から1年たつまで待つ必要はありません。転職したいと思った時点で、在職中から求人探しや相談を始めてよいでしょう。
全産業の大卒就職者では、1年目に辞めた人の割合は12.3%でした。(※9) 早い時期に仕事を選び直すことを、自分だけの特別な失敗と捉えなくてよいでしょう。
在籍期間の区切りを待つことより、今の負担が変わる見込みと、次にどんな仕事を選びたいかを判断材料にしてください。
貯金が少なくても辞められる?
貯金が少なくても、働きながら転職先を決めれば退職は可能です。退職日と入社日の間を空けずに働くことで、収入が途切れる期間を抑えられます。
用意するお金は、次の会社の最初の給料日までに出ていく金額で考えましょう。必要な額は、今の牧場の最後の給料日と、次の会社の給料の締め日・支払日によって変わります。
家賃や食費、決まっている支払いを並べ、給料が入るまでに足りるか確かめてください。住み込みの人は、次の住まいの初期費用や引っ越し代も含めて準備しましょう。
新卒1年目で酪農家を辞めるときのまとめ
酪農家を新卒1年目で辞めるかは、体力・休み・給料・人間関係のつらさが、時間の経過で改善されるかを基準に判断しましょう。
食品工場の製造職・農業機械の営業・一般事務は、牧場で身につけた経験を活かせる転職先です。
退職は、働きながら転職先を見つけ、内定後に上司へ伝え、就業規則に合わせて退職日を決める順で進めましょう。
次の仕事が思いつかなくても、第二新卒エージェントneoで、酪農の経験からどんな求人に応募できるか相談できます。まずは登録して面談を予約し、自分に合う仕事の選択肢を確かめてみましょう。
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