消防士を新卒1年目で辞めたい!転職できる理由と退職するかの判断基準
2026.11.05
夢だった消防士の仕事でも、厳しい上下関係や昼夜を通す勤務に疲れ、「辞めたい」と感じることはあります。公務員の安定を手放す不安や、家族に「もったいない」と言われそうな思いから、言い出せずにいるのではないでしょうか。
消防士を辞めても、規律を守る力やチームで動く力を活かして転職できます。辞めるかを決める基準と経験が活きる転職先、在職中から退職までの進め方を知り、次に何をすればよいかを整理しましょう。
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目次
新卒1年目で消防士を辞めたくなる理由
新卒1年目で消防士を辞めたくなる理由は、上下関係・勤務の形・訓練・現場の重さの大きく4つに分けられます。夢だった仕事ほど、想像との違いに戸惑い、辞めたいと思う自分を責めてしまうこともあるでしょう。
- 上下関係が厳しく新人に雑用が集まる
- 24時間勤務で生活のリズムが崩れる
- 訓練がきつく休みの日も体が休まらない
- 現場で見た光景が頭から離れない
上下関係が厳しく新人に雑用が集まる
上の立場の人に意見を言いにくく、身の回りの仕事まで新人に集中すると、勤務中ずっと気を張ることになります。職場によっては、きつい言葉に萎縮したり、飲み会の誘いを断れなかったりする場面もあるでしょう。
料理や掃除、洗濯、洗車に加え、全員分の食材の注文やお茶の準備を任されることもあります。服のたたみ方や料理の味付けで注意されると、出動や訓練以外でも失敗を恐れるようになりがちです。
さらに書類作成やパソコンでの事務作業が重なると、思い描いていた消防士の姿との違いが大きく感じられるでしょう。
24時間勤務で生活のリズムが崩れる
当番中に十分な仮眠が取れず、非番の日を疲労の回復だけで終えてしまうことがあります。夜間の自主訓練や身の回りの仕事に加え、救急出動が続けば、ほとんど眠れない夜もあるでしょう。
勤務が明けても、訓練や事務作業ですぐに帰れないことがあります。ようやく帰宅して眠っても、夜に寝つけなくなれば生活のリズムは乱れたままです。
限られた人数で当番を回す職場では、疲れていても急に休みづらく、回復しきれないまま次の勤務を迎えるつらさがあります。
訓練がきつく休みの日も体が休まらない
訓練の疲れを勤務の合間に取りきれず、休みの日にも負担が残ることが、辞めたい理由になる場合があります。体力づくりや火災・救助を想定した訓練に、同期に遅れたくないという重圧が重なることもあるでしょう。
救助大会の前には、非番や週休日にも練習が続く職場があります。重い装備や資機材を扱うため、腰や膝の痛みを抱えながら訓練に参加する人もいます。
大きな災害が起きれば招集に備える必要もあり、休みの日も緊張が抜けにくい仕事といえるでしょう。
現場で見た光景が頭から離れない
現場で見た光景や助けられなかった人の様子を、帰宅後も思い出してしまうことがあります。目の前の対応を終えても、気持ちまで切り替えられるとは限らないでしょう。
交通事故や火災の現場で手に残った感触がよみがえったり、「もっとできたのでは」と自分を責めたりする人もいます。休みの日まで現場のことが頭を離れないと、仕事から気持ちを離す時間も持ちにくくなります。
新卒1年目で消防士を辞めても転職できる?
新卒1年目で消防士を辞めても、転職は可能です。
消防士の経験だけで応募できる求人はある
消防士としての勤務経験だけでも、未経験者を受け入れる民間の求人に応募できます。消防以外の仕事をしたことがなくても、仕事で身につけた力まで失われるわけではありません。
たとえば、次の経験は民間の仕事にもつながります。
- 決まりや手順を守り、安全を確かめながら動く力
- 隊の中で役割を分担し、周囲と協力する力
- 緊急時に状況を整理し、落ち着いて対応する力
- 初めて会う住民にも、必要なことをわかりやすく説明する力
- 訓練や事務、食事の準備などを組み立てて進める力
厳しい訓練を続けてきた体力や継続力も、仕事を支える経験です。「火を消す技術しかない」と考えるより、日々どのように動いてきたかを振り返ると、応募先に伝えられることが見えてくるでしょう。
正社員の採用担当者を対象とした調査では、第二新卒を採用している企業は60.9%でした。(※1) 転職先を探す際は、経験者向けの中途採用に加え、第二新卒向けの採用も選択肢に入れられます。
短期離職は問題にならない
第二新卒向けの求人は、短い勤務期間で転職する人の応募を想定しているため、短期離職そのものを問題にせず応募できます。消防士も、民間企業で働いていた人と同じように応募先を探せるでしょう。
若手の採用では、受け答えができるか、これまでの経験と今後やりたい仕事がつながっているかが見られます。入社時点の専門技術より、学ぶ姿勢や吸収力を重視する企業もあります。
第二新卒を採用する企業が挙げた理由では、「新卒人材が充足できない」が53.4%で最も多い回答でした。(※2) 企業側にも、経験の浅い若手を迎えて育てたいという採用の事情があると考えられます。
また、新卒で入った会社を短期間で辞めて転職した若者の調査では、最初の会社の在籍期間が1年未満だった人は48.2%でした。(※3) 早い時期に退職してから、次の仕事を得ている人もいるとわかるでしょう。
新卒1年目で消防士を辞めていいかの判断基準
新卒1年目で消防士を辞めていいかは、今のつらさが時間の経過で改善されるかを基準にしてください。
つらさに区切りがあるかを、次の表で整理できます。
← 横にスワイプできます →
| 改善の見込み | つらさの例 | 判断の目安 |
|---|---|---|
| ある | 異動予定の上司との関係/新人が受け持つ雑用(後輩が入るまで)/当番の流れを覚えるまでの負担/大会前の集中練習 | 異動日・後輩の配属・習得の目安・大会終了まで待つ |
| ない | 階級に基づく上下関係/昼夜を通す勤務/通常の訓練が続く負担/現場で命に向き合う重圧 | 転職を考える |
眠れない、食べられないなど体調に出ているときは、この表で退職を判断するより先に、医療機関の受診を検討しましょう。
時間の経過で改善されるならその時期まで待つ
負担が減る時期が具体的に見えているなら、その区切りまで待つ判断ができます。「いつか慣れるはず」と待ち続けるのではなく、いつ何が変わるかを基準にしましょう。
たとえば、次のような区切りです。
- 春の人事異動で、係や隊、上司が変わる予定がある
- 後輩の配属が決まっていて、新人として受け持つ雑用が引き継がれる
- 配属先の当番を一通り経験し、仕事の流れを覚える時期が見えている
- 救助大会が終わり、集中した練習期間が終了する
その時期を迎えても負担が変わらなければ、待つ判断を続ける必要はありません。残っているつらさを基に、転職するかを考え直しましょう。
時間がたっても改善されないなら転職を考える
消防士の仕事の仕組み自体が合わないなら、年数を重ねることだけで解決するのは難しいでしょう。階級に沿った上下関係や昼夜を通す勤務、訓練や現場対応が続くことに耐えがたい負担を感じるなら、転職を考えてよい段階です。
給料の上がり方や、役職に就くまでの道筋が自分の希望に合わないことも、働き続けるかを考える材料になります。
予防課などへの異動を希望する道もありますが、希望した時期や部署で働けるかは自分だけでは決められません。今後も同じ組織で働く姿が見えないなら、民間の仕事を具体的に調べ始めましょう。
体調に出ているなら先に医療機関の受診を検討する
眠れない、食欲がない、涙が出る日が続くときは、退職の判断より先に医療機関の受診を検討してください。現場の光景が頭から離れず、睡眠や食事に支障が出ているときも同じです。
受診時は、いつから何に困っているか、勤務や生活にどのような影響が出ているかを伝えましょう。自分で病名を当てはめず、状態の判断は医師に委ねてください。
仕事を続けるか、休むか、転職するかを一度に決める必要はありません。体調の相談を先に進め、仕事のことはその後に考えてよいのです。
新卒1年目で消防士を辞めた際のおすすめの転職先
新卒1年目で消防士を辞めた際のおすすめの転職先は、次の3つです。
- 火災現場の経験が活かせる消防設備点検の技術職
- 緊急時の対応の経験が活かせる施設警備員
- 住民と接してきた経験が活かせる法人営業
火災現場の経験が活かせる消防設備点検の技術職
消防設備点検の技術職とは、建物の消火器や火災報知器、スプリンクラーなどを点検し、結果を報告書にまとめる職種です。
火災現場で設備がどう使われるかを見てきた経験は、点検の意味を理解する土台になります。建物の持ち主にも、設備を使える状態に保つ必要性を具体的に伝えられるでしょう。
訓練で身につけた手順の確認や、記録を正確に残す習慣も活かせる仕事です。
緊急時の対応の経験が活かせる施設警備員
施設警備員とは、ビルや商業施設、工場などを巡回し、出入りの管理や緊急時の初期対応をする職種です。
火災や急病人が出たときには、状況を確認して必要な連絡を行い、決められた手順で動きます。消防士として落ち着いて対応してきた経験が、そのまま仕事につながるでしょう。
防災センターで設備の状態を見守る仕事にも、安全を確かめる姿勢や異変を見逃さない注意力が活きます。
住民と接してきた経験が活かせる法人営業
法人営業とは、会社やお店に自社の商品やサービスを提案する職種です。
火災予防の説明や救急の現場で、初めて会う住民の話を聞き、必要なことを伝えてきた経験を活かせます。相手の状況を把握し、信頼関係を築くことは営業でも欠かせません。
また、消防の仕事で身につけた礼儀や報告の早さは、取引先との約束を守り、社内と連携するうえで役立つでしょう。
消防士を新卒1年目で辞めたい方におすすめの転職エージェント
消防士を新卒1年目で辞めたい方におすすめの転職エージェントは、第二新卒エージェントneoです。未経験から応募できる求人を扱い、早期退職からのキャリアチェンジも支援しています。
ほかの相談先も比較したい方は、第二新卒におすすめの転職エージェントも参考にしてください。
第二新卒エージェントneoの対象は、19〜29歳の第二新卒・既卒・フリーターなどです。消防以外の仕事がわからない人も、専属アドバイザーと強みや向いている仕事を一緒に考えられます。
公務員を辞めるとなると、「次の会社で安心して働けるか」が気になるのではないでしょうか。第二新卒エージェントneoは、社会保険がない、離職率が高い、若手を育てる環境がない企業とは取引しないとしています。
紹介するのは、担当者が実際に訪問した企業です。職場の雰囲気を知ったうえで、応募するかを考えられるでしょう。
書類選考の通過率は94.7%という実績があります。(※4) 応募書類に自信がない人が、書類添削や企業ごとの対策を受けるか考える目安になる実績です。
面接の日程調整も任せられ、面談はWEB・電話にも対応しています。登録したあとはそのまま面談の日時を予約でき、地方に住んでいる人も使えます。
転職するか決めていなくても、相談から利用できます。登録直後に面談日時を予約できるため、消防士の経験をどの仕事に活かせるか、担当者に話してみましょう。
※4 出典:第二新卒エージェントneo 公式サイト(書類選考の通過率。2023/3〜2024/2に面談した人)
新卒1年目で消防士を辞めるときの3ステップ
新卒1年目で消防士を辞めるときは、転職先を見つける、上司に伝える、退職する、の3ステップで進めてください。
1. 働きながら転職先を見つける
収入を保ちながら転職先を探すと、生活費を心配して応募先を急いで決めずに済みます。辞職願を出す前に、応募できる仕事や希望する条件を調べましょう。
非番や週休日が平日なら、民間企業の営業日に面接を入れやすくなります。WEB面接であれば、自宅から受ける方法も選べるでしょう。
ただし、毎日の残業で時間が取れない人や体調を崩している人は、先に辞めて休んでから始めてもかまいません。体調に不安があるときは受診を検討し、活動の時期を決めましょう。
2. 内定が出てから上司に伝える
内定が出て入社時期の見通しが立ったら、直属の上司に退職の意思を伝えましょう。転職先には退職手続きに必要な期間を伝え、入社日を調整できるようにしておくと安心です。
消防では、係長などの直属の上司から、課長や署長へ話が上がっていくことが多くあります。同僚や先輩に先に話すと、上司へ間接的に伝わることがあるため、話す順番は大切です。
引き止めを受けても、退職の意思が固まっているなら、その場で変える必要はありません。配置換えなど具体的な条件が示されたときは持ち帰って考え、「今は時期が悪い」といった曖昧な話には、期限や内容を確かめて判断しましょう。
自分では言い出せない、引き止めが強く話が進まないときは、退職代行を利用する方法もあります。退職代行とは、本人の代わりに会社へ退職の意思を伝えるサービスです。
弁護士に依頼すると、休暇の取得などの交渉まで任せられます。相談時には、消防士としての退職に対応できるか、どこまで依頼できるかを確かめてください。
自分で辞めると言えないなら
弁護士法人ガイアの退職代行
- 弁護士が会社とのやり取りを代わりに行う
- 有給消化や未払いの残業代の交渉もできる
- 入社したばかりでもLINEで相談できる
※相談は無料。依頼する場合の料金は25,300円から(弁護士法人ガイアの退職代行 公式サイト)
3. 就業規則に合わせて退職日を決める
消防士の退職日は、所属の規則に沿って決めましょう。この見出しの「就業規則」は、消防士の場合、所属先が定める服務や退職の規則に当たります。
辞職願の提出期限や承認を受ける手順は、所属の規則で確かめ、分からない点は直属の上司に伝えるときに一緒に確認しましょう。転職先の入社日も、必要な手続きを踏める日程で調整しましょう。
退職までに整理するのは、次の項目です。
- 当番で担当している仕事と引き継ぎ先
- 預かっている書類や未完了の事務作業
- 所属の規則に沿って確認した休暇の残日数と取得予定
- 制服や装備、貸与品の返却方法
後任が困らないように引き継ぎを済ませ、決まった日に退職しましょう。
新卒1年目で消防士を辞めたい人のよくある質問
公務員の安定を手放したら後悔する?
公務員の安定だけでなく、続けた場合の負担と転職後の見通しを比べて決めると、後悔を減らしやすくなります。給料や福利厚生への安心感が大きいほど、決断まで時間がかかるのも自然でしょう。
今のつらさに終わる時期があるか、次の仕事で何を大切にしたいかを整理してみてください。消防士として身につけた規律や協力する力は、民間でも伝えられる経験です。
周りに「もったいない」と言われたら?
消防士を続けるかは、周りの評価だけで決めず、自分の体調や仕事の負担を基に考えてかまいません。難しい試験に受かったことを知る家族ほど、「せっかく公務員になったのに」と感じることもあるでしょう。
家族には、つらい場面と、時間がたっても変わりにくい理由を具体的に伝えましょう。あわせて応募したい仕事や転職活動の予定を話すと、退職後の生活も含めて相談しやすくなります。
1年たつまで辞めないほうがいい?
消防士を辞めたいなら、在職期間を延ばすことだけを目的に待つ必要はありません。転職したいと思った時点で、求人を調べたり相談したりしてよいでしょう。
全産業の大卒就職者が1年目に辞めた割合は12.3%でした。(全産業の大卒(2021年3月卒)が1年目に辞めた割合。※5) 早い時期に仕事を辞める人は、ほかにもいるとわかります。
待つかどうかは、今のつらさが改善する時期を見通せるかで決めましょう。
貯金が少なくても辞められる?
貯金が少なくても、働きながら転職先を決め、次の給料日までの支出をまかなえれば退職できます。必要な金額は、次の会社の給料の締め日や初回の支払日で変わるため、先に確認しましょう。
最初の給料が入るまでに必要なお金を、次のように並べると判断しやすくなります。
- 家賃などの住まいの費用
- 食費や光熱費、通信費
- 保険料や税金、返済などの支払い
合計額を手元のお金でまかなえるよう、退職日と入社日を調整してください。
新卒1年目で消防士を辞めるときのまとめ
消防士を新卒1年目で辞めたいときは、上下関係・勤務の形・訓練・現場の重さのうち何がつらいかを整理し、時間の経過で改善されるかを基準に考えましょう。
消防設備点検の技術職・施設警備員・法人営業は、消防士としての経験を活かせる転職先です。
退職は、働きながら転職先を見つけ、内定後に直属の上司へ伝え、所属の規則に沿って手続きを進めましょう。
今すぐ退職を決めなくても、応募できる仕事を知ることから始められます。第二新卒エージェントneoで相談し、自分の経験に合う仕事と転職の進め方を考えてみてください。
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